眠気はあっても咳がひどかったり、息苦しい、胸が詰まる、夜中に咳き込んで起きてしまう…そんな呼吸器のトラブルで不眠になることがあります。大きな病気が隠されている場合もあります。
呼吸が苦しくて目が覚める病気
眠っているときに息苦しくなって目が覚めてしまい不眠になってしまう病気の症状があります。夜中や寝入りばなに苦しくなって目が覚めてしまう場合、次のような病気の可能性があります。
病名 | 症状 |
気管支喘息 | 息切れ、咳 |
うっ血性心不全 | 呼吸困難、起坐呼吸 |
虚血性心疾患 | 睡眠中の呼吸障害 |
末端肥大症 | 呼吸障害 |
睡眠時無呼吸症候群 | 息が止まって目が覚める |
このような呼吸器や心臓の疾患があった場合、呼吸が苦しくなって目が覚めてしまうことを繰り返すことがあります。睡眠中繰り返すことで眠りが浅くなり、睡眠のリズムも乱れてより深刻な不眠になります。
気管支喘息で眠れない場合
気管支喘息は発作がでると苦しくてどうしようもないほど咳き込みます。喘息でない人は咳を我慢して抑えて、というようなアドバイスをするなど理解が浅いこともあります。発作がひどすぎて吐いてしまうようなら、医師に相談してみて色んなタイプの薬を検討してみると眠れるようになるかもしれません。
眠るときに上半身を起こし気味にしたり、発作時に冷たいものを飲むなどするといいとも言われています。喘息は良い薬も開発されつつあるようです。新しい薬を試したいときは治験という方法もあります。「喘息治験モニター募集開始」 に具体的な内容が載っています。
うっ血性心不全で眠れない場合
うっ血性心不全の症状である起坐呼吸とは、眠っているよりも座っていた方が呼吸が楽にできるという状態です。体を起こし気味の方が呼吸できるという症状がある人はしっかり検査を受けた方が良いです。
うっ血性心不全の症状は疲れ、息切れ、浮腫みなどで数か月から数年かけてゆっくりと症状が進んでいくようです。ゆっくり進行していくためか疲れや息切れが病気の症状だと感じる人が少ないようです。脚の浮腫みがひどくて息苦しくて眠れない場合は念のため検査を受けた方が良いと思います。
虚血性心疾患で眠れない場合
虚血性心疾患に分類されているものに狭心症、心筋梗塞、虚血性心不全、致死性不整脈などがあります。虚血性心疾患は冠動脈が固くなってしまうのが原因だといわれています。メタボリックシンドロームに当てはまる人、肥満がある人、脂質異常症、血圧が高い、血糖値が高い場合は虚血性心疾患になるリスクが高くなります。
眠れなくなる症状として、息苦しさで眠れない、起き上がると楽になる、枕が高いと息がしやすいというものがあります。眠れない場合は心臓にさらに負担がかかるので心臓の健康について医師に相談してみると良いと思います。
末端肥大症で眠れない場合
成長期が過ぎたのに成長ホルモンの分泌が多すぎると末端肥大症と診断されます。この病気の特徴は顎、額が大きくなったり足がいつまでも成長を続けたりします。舌が大きすぎるほどに成長してしまい、息がしずらくなって不眠になることもあります。成長ホルモンの効果で常に元気で疲れ知らず、という特徴もあります。
またひどい風邪の場合も痰がからんで眠れなくなることがあります。眠りが足りないと免疫力も低下してしまうので風邪の治りが遅れていきます。風邪を治す薬はないと言われていますが、しっかり眠れるように適宜に薬を使って体の治癒力を高めるといいです。
睡眠時無呼吸症候群で眠れない場合
夜眠っている時に息が止まってしまったり、呼吸が浅くなる症状を睡眠時無呼吸症候群といいます。この症状が起こる人の多くは太っている体型で、体重が1割落ちれば無呼吸状態が3割ほど少なくなるという研究があります。呼吸が止まるたびに眠りが浅くなり、深い眠りができない状態になります。
ひどくなると呼吸が止まった時に目が覚めてしまい、明け方まで眠れなくなるということもあります。また自覚症状がない人もいます。体重が以前よりも増えてきて、ぐっすり眠った感じがしない感覚がある場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性があるかもしれません。
横向きに眠ると無呼吸が減る人もいるらしく安眠のための横向き寝専用まくら「YOKONE2」 のような横向き専用枕も人気です。
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