平均睡眠時間を見ると女性の方が起きている時間が長い

日本人の平均睡眠時間を調べてみると7時間42分でした。諸外国と比べると相当短い睡眠時間です。日本国内では女性の方が男性よりも起きている時間が長く、家事労働の負担の大きさが垣間見えます。

ここ50年の間に1時間ほど短くなった睡眠時間

1970年での調査によると日本人の9割が午前0時には眠っていたようです。当時の感覚でいうと午前0時は深夜です。今、2017年の感覚でいうと出歩いている人もいるし、道路も昼間ほどでないけれどそれなりに交通量があります。自宅にいて休んでいる人はスマホなどをいじりながらベッドで起きていたりします。

1970年というと頻繁に停電があったり、テレビは各家庭に1台あるかどうかという時代です。また24時間勤務や交代勤務なども少なかったので夕方以降は父親が家に帰っているのが当たりまえの家庭が多かったのです。夕食時に父親が居間にいて、団らんを終えたらテレビを消してみんなで眠るというのが当たりまえの時代でした。

その後、勤務時間が複雑になったりテレビが各部屋に置かれるようになり、2000年以降に現れたスマホの影響で睡眠時間が娯楽の時間に置き換わっています。眠る前にスマホで調べ物をしたり楽しんでいるうちに1時間はあっというまに過ぎていきます。

諸外国より30分ほど短い睡眠時間

諸外国と比べると1番睡眠時間をとっているのが南アフリカで、これは電気設備やスマホなどの電子機器が各家庭にまでいきわたっていないためだと思われます。次に長く眠っている国は中国で、都市と地方との格差があり、都市では睡眠不足の傾向があるかもしれませんが地方ではまだ文化水準に差があるため、統計上睡眠時間が長くなっていると思います。

この一番よく眠っている国の睡眠時間は約9時間ほどで、日本の平均睡眠時間よりも2時間近く長くなっています。日本の次に睡眠時間が短いイギリスは8時間ほど眠っているので、日本はどの国よりも30分ほど無理をして起きているようです。

勤務時間が長すぎる日本

日本が睡眠時間が短くなるのには残業時間の長さが影響しているようです。日本が世界一残業時間が長い国として知られています。1週間に40時間働くのが労働時間の基準とすると、日本では週に50時間以上働いている人が25パーセントを超えます。しかも年々50時間以上働く人の割合が増えています。諸外国でそれほど働いている人は15パーセントくらいです。

女性の方が16分ほど睡眠時間が短い

ただえさえ睡眠時間が短い日本ですが、日本人男性よりも日本人女性の方が16分ほど睡眠時間が短いようです。社会風潮が共働きを勧めていたり、核家族化が普通になっているので各家庭での女性のやるべきことが増えすぎているのではないかと思います。

いわゆるワンオペ育児をやりながらパートに出て、家事も難なくこなす…というスーパーウーマン像を押し付けられていると感じます。家庭の中で誰かがやらなければならないから無理をしてこなしているのかもしれませんが、睡眠不足が続けば効率が上がらないばかりか健康まで犠牲にしてしまいます。

それでも仕方がない、休日に寝だめするしかない、と頑張り続けます。私自身も同じように働き続けた時期がありましたが、いざ大きな病気になった場合「仕方ない」と受け入れられないと感じて無理をするのをやめました。もちろん生活レベルを落としたり、工夫しないと家計は大変ですが以前よりもずっと精神は安定したと思います。

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