ダリが描いた有名な絵に記憶の固執というのがあります。この絵はどうやら眠りそうな瞬間というか、半分眠った状態のときのイメージを描いたもののようです。
ダリの記憶の固執、スケッチ法
ダリがこの記憶の固執を描くときに行ったスケッチ法というのが変わっています。
- まず、床に鏡をおく。
- その鏡の脇に寝そべる。
- 鏡の上にスプーンの端っこをのせておく。
- スプーンのもう片方の端っこを自分で持つ。
- 眠くなってくると手が緩んでスプーンが落ちる。
- 落ちた音で目が覚める。
- その時に浮かんだイメージをスケッチ!
そうするとこんな絵画ができあがるわけですね…。
どうしてこんな方法をとったのか?
夢の中で解決方法や新しい着想を見つける、ということはよくあることのようで、ダリだけでなく夏目漱石や元素の周期表を発見したメンデレーエフ、レオナルドダヴィンチなども夢から色んなアイデアを得ています。
ダリはそのことを知っていて、あえて眠る一歩手前の状態にするためにスプーンを使っていたように思えます。どうして眠る一歩手前の状態が新しい着想やヒントに役立つのか調べてみました。
レム睡眠中は独創的なアイデアが出る
眠る一歩手前の状態とはいわゆるレム睡眠の状態です。その状態だと理論的な思考を作っている前頭前野が休んでいます。つまり理論的な考えが出来なくなるのですが、そのかわり理論性で縛られていた発想が自由に解き放たれると考えらています。
起きているときは理性で押さえつけられていたアイデアや、常識では無理だと思ってきたことに新しい発想がうまれるのは、うまい具合に理性のタガが外れてくれるためだと考えられます。
何度も寝入りばなに起こされると…
ダリが自分でやっていたこの方法は「寝入りそうになると強制的に目を覚まさせる方法」です。ダリは自分からアイデアのためにやっていたので良いんですが、寝入りに起こされるというのは体にとって負担がかかるものです。寝入りばなに起きると頭痛が起きたり、気分が悪くなったり、その後眠れなくなったりします。
試すとヒントが見つかるかも
夢に出るほど思い悩んでいることがあるなら、このダリ式アイデア法は解決するためのヒントが見つかるかもしれません。ただ、眠りそうなところを何度も起こしていると上記のように頭痛がしたり、具合が悪くなってしまうこともあります。1日くらいの睡眠リズムの乱れは大きな問題になりませんが、たびたびやっていると睡眠障害のきっかけになりかねません。
睡眠障害になってしまうと、アイデアが湧くどころではなくなってしまい、1日中ぼんやりしたり集中できなくなってしまいます。試す場合は体に無理がない範囲でやってみるようにしてください。
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