寝だめはできない、金曜日が一番ミスが多くなる

勉強や仕事が忙しい人は週末に寝だめしたり、ちょっと遅くまで寝たりして日頃の寝不足を補っている人が多いんじゃないでしょうか。私もそのひとりでしたが、どうも金曜日にミスが多いような気がして調べてみると寝だめができないのが、そのミスの原因かもしれません。

寝だめはできないが睡眠不足は解消される

どうしても睡眠時間が足りなくて寝不足になってしまった場合、その不足分を次の日に余分に眠ることで補うことができます。1日8時間眠ると日中に眠くならない人の場合、その人に必要な睡眠時間は8時間です。ある日、8時間の睡眠時間が取れずに6時間だったとします。その不足した2時間は次の日に10時間眠れば解消されます。

ただ、平日に10時間睡眠時間を取るのはなかなか簡単ではないです。6時が起床時間なら夜の8時には眠らないといけません。なので、睡眠不足はどうしても休日まで持ち越してしまいます。たった1日の睡眠不足なら休日の1日で解消されますが、毎日2時間ずつ睡眠時間が不足したらどうなるでしょうか。

休日だけでは睡眠不足は解消できない

週5日勤務の人が毎日2時間の睡眠不足を抱えていた場合、週末には10時間分の睡眠不足が溜まっています。休日に(休日分の睡眠時間8時間+不足分10時間=18時間の睡眠時間)を眠らなければ睡眠不足は解消しません。

睡眠のリズムを整えるためには毎日同じ時間に起きる必要があります。なので、休日も6時に起きるとすると前の日は昼の12時に眠らないと睡眠不足が解消できないということになってしまいます。ほとんどの人はそんな時間から眠ることはできないので睡眠不足はどんどんと積みあがっていくことになります。

慢性睡眠不足はミスが増える

こうして多くの人は慢性的な睡眠不足の状態にいます。睡眠時間が十分に足りているときに行った注意力をはかるテストを慢性睡眠不足の状態で行うと、その結果はやはり睡眠状態が良いときに及ばないのです。

慢性睡眠不足の状態ではミスが増える以外にも記憶力が下がると考えられています。睡眠不足の状態で勉強しても辛いだけで半分くらいは無駄になってしまうかもしれません。大人の睡眠不足ではひとつのミスが取返しのつかないことになることもあり、慢性的な睡眠不足のせいで人生が大きく変わってしまうことだってありえます。

金曜日にミスが多くなる理由

私は知らず知らずのうちに慢性的な睡眠不足になっていて、月曜日から積みあがった睡眠不足が金曜日にはもう解消できないくらいに大きなものになっていました。金曜日には判断力が相当落ちていたのですが、自分では自覚できませんでした。

睡眠不足はだんだんと積みあがっていくので、目に見えて能力が下がっていくわけではありません。毎日少しずつ能力が下がっていくのです。だから自分でも自覚できないし、周りもそれに気づきません。怖いのが「今日はたまたまミスをした」と評価されずに「いつもこんなミスをする人」という印象になってしまうことです。

昨日できたことが今日突然できない場合には「うっかりしたのかな」と判断されますが、毎日少しずつ能力が下がっていく場合は「能力不足」と判断されます。たとえそれが寝ないで仕事を頑張った結果、寝不足が原因でミスをしたとしても、です。

慢性的な睡眠不足にならないためには

睡眠不足が慢性的になるのは「毎日ちょっとずつ睡眠不足が溜まっていく」ことが原因です。1か月のうちに睡眠不足の日が1日であればその睡眠不足はその週のうちに解消されます。

しかし1か月のうち睡眠不足の日が半分もあればその睡眠不足が解消されるのは3か月後かもしれません。一度慢性的な睡眠不足になってしまうと普通の状態に戻るまでに相当の時間がかかると考えてよいと思います。

睡眠不足は気合や根性でどうにかなるものではありません。短い睡眠時間で平気な場合は精神がいつも高ぶっていたり、いつも戦闘状態だったりします。そんな精神状態がいつまでも長続きするはずがないのです。体のどこかにしわ寄せが寄っていると考えてください。眠い時は眠るしか方法はありません。

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