寝不足→肥満→メタボ→高死亡率に

慢性的な睡眠不足の状態を続けていると肥満になっていきます。そのまま睡眠不足と肥満を放置しておくとメタボになり、死亡率が高くなります。睡眠時間が短い人が早死にするといわれているのはこの肥満が原因のようです。

寝不足を続けると絶対太る理由

寝不足を続けるだけで太る体質になることがわかっています。睡眠不足だと体内で食欲を抑えてくれるレプチンという物質が減り、食欲を増やすグレリンという物質が増えます。この二つの物質は本能的な部分に働きかけるので理性では抑えられない食欲が湧いてきます。

この二つの物質のせいで食欲がいつも以上に湧いているのですが、寝不足になっているとこの異常な食欲がおかしいと気付きません。寝不足になっていると判断力が落ちているので普段と食欲の様子が違っていても違和感を感じないまま、自分の食欲に従って食べてしまいます。

多分、太古の人間は「寝る暇もないほど活動しなければいけない=危機的状況」だったはずで、そのような状況では次にいつ食べ物が手に入るか分からないので食欲がいつもより増えてしまうのだと思います。なので、この異常な食欲増進がなければ多くの人が死んでいたはずです。人間にとってこのレプチンとグレリンの反応は大事なものだと思います。

そんな大事な命を守るシステムに「太るから食べないようにしよう」なんていう理性がかなうはずがありません。ごく自然にいつもより多く食事をとってしまうはずです。

それでも寝ないとメタボになる

睡眠不足の状態をずっと続けていると体にとっては「ずっと危機的状況」が続いています。当然、太り続けていき最終的にはメタボリックシンドロームの状態まで行きつきます。若いうちは肥満だけでも中年になるにつれてメタボ状態になり、病気を抱えるようになってしまいます。

このように睡眠不足で太ってメタボになる人は自分自身が睡眠不足だと全く気付いていない場合もあります。睡眠時間が4時間なのが当たりまえになっていて、それで健康も問題ないと考えています。今は肥満の人はそこら中にあふれているので自分に健康上の問題があるとは考えられないのです。

もしこの人がどこかの時点で睡眠不足を自覚して十分な睡眠をとっていたら、メタボに続いてくる重大な病気にかからずに済んだかもしれません。いざ、病気になって体重だけを落とそうとしてもその根底にある睡眠不足に気づかないと体重は落ちていきません。

メタボでかかる主な病気

睡眠不足と高脂血症が大きく関係しているのではないかといわれています。まだ研究段階のようですが睡眠不足だと血液中の脂肪分が増えてしまうのではと考えられています。他にも睡眠不足だと血圧が上昇して高血圧になるという研究結果があります。

なかでも大きいのが寝不足による肥満から糖尿病になってしまうことです。糖尿病は死因の2位、3位の心臓病と脳血管障害のリスクを高くします。また睡眠不足の状態は糖尿病になる直接の原因になります。睡眠不足を続けていると糖尿病になる確率をものすごく高くしてしまうのです。糖尿病は失明や腎臓病、神経症などの重大な病気のもとなので、なるべくならかかる確率を下げておきたい病気です。

メタボの要因である高脂血症、高血圧、肥満、糖尿病は睡眠時無呼吸症候群や心臓病、脳血管障害の原因になります。心臓病と脳血管障害は死んでしまうことがある大きな病気です。

睡眠時間が短いと短命といわれる理由

睡眠時間が短くても元気で健康な人も当然いらっしゃるのですが、メタボになってその後に心臓病や脳血管障害でなくなってしまう人が多いので統計上、睡眠時間が短い人は短命だといわれています。人によって必要な睡眠時間は違うので、睡眠時間が短いからといって必ず肥満になったり病気なるわけではありません。

要は睡眠不足で体調に変化があったのか?、だんだん太ってきていないか?ということに注意してみるといいです。寝不足の人は自分の体調変化に気づきにくくなっています。自分が寝不足で短命になるタイプかどうか、よく眠った後にすっきりした頭で判断してみてください。

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